顔面けいれんとは、顔の筋肉が自分の意思とは関係なく動いてしまうために、片方の目の周りや、頬や口の周りがぴくぴくと動く病気です。
眼瞼けいれんと名称が似ていますが、顔面けいれんは、顔の片側だけがぴくぴくと動きます。顔面けいれんが顔の両側に出ることは非常にまれです。
症状
はじめのうちは、目の周りだけがぴくぴくしますが、進行するにつれて顔の片側全体がぴくぴくと勝手に動くようになります。
話をしたり、笑ったり、食事をしたりしているときに症状が出ます。
緊張している時や疲れている時などにも、症状が出やすいです。
また、ぴくぴくする症状に加えて、耳鳴りが現れることもあります。
進行すると、顔がゆがみ、片眼が閉じてしまうため、日常生活にも支障をきたし、精神的につらい病気です。
原因
顔の筋肉は、脳とつながる顔面神経によって制御されています。
顔面けいれんの原因で最も多いのは、片側の顔面神経が、脳内の血管とぶつかって圧迫され、興奮させられている場合です。
治療
抗不安薬や抗てんかん薬、筋弛緩薬などの内服の他、注射によるボツリヌス療法があります。
また、根本的な治療法としては、顔面神経と脳内の血管をぶつからないようにする手術がありますが、リスクがあるため、特に60歳以上ではあまり勧められません。